あなたは、どんなときに怒りを感じますか。上司の態度が高圧的なときでしょうか。後輩が先に挨拶をしてこなかったときでしょうか。子どもがいうことをきかないときでしょうか。

怒りの原因を何か、誰かのせいにしたくなる気持ちはわかります。ですが、原因をそこに求めていたのでは、いつまでたってもあなたのイライラが解消されることはありません。

怒りの原因は、あなた自身のゆずれない価値観──「こうあるべき」からきているからです。つまり、怒りとは自分の価値観が裏切られたとき、自分の理想や期待通りにならなかったときに生まれる感情なのです。

怒りと上手く付き合って行くために、何から始めれば良いでしょう。まずは、よくイラッとすることを紙に書き出してみてください。自分の「こうあるべき」を筆記することで、自分がどんな価値観の持ち主であるかを見つめ直すのです。

些細なことでも人に助けてもらったら感謝するべき、来客があったら挨拶をするべき──自分自身と向き合うことで、意識していなかった「べき」にはっとすることもあるかもしれません。

「自分はこんなところに『べき』を感じている」と知ることで、いざ怒りが生まれたときに落ち着いて対処しやすくなります。「この『べき』を守ってもらえなかったから、イライラしてしまったのか」と自分の気持ちを客観視できるようになるのです。

人は生きている間にさまざまな経験を通して、自分の中に「べき」を形成します。それを誰もが知っている「常識」であると考えてしまうことはありませんか。

あなたに「べき」があるように、他の人にだって「べき」はあります。人の数だけゆずれない価値観や信条がある以上、すべてがあなたの思い通りに運ぶことはありません。

もちろん、長年真実だと信じてきたあなたの「べき」を捨てなさいと言っているのではありません。ただ、あなたのそれが万人にとっての真実でないことは、心得ておいてくださいね。