ポジティブな人になりたいと思うことはありますか。
物事をいつも前向きに捉えられる人を見ると、うらやましいと感じる気持ちはわかります。
上げている成果は自分と大差ないのに、「アイツの方が一目置かれている気がする」「デキるヤツに見える」と感じることもあるでしょう。
さらには「人生の成功者ほどポジティブ思考の人が多い気がする」と考えている方もいるかもしれません。

そういう方ほど、ポジティブな考え方を先天的な性質として捉えているように思います。
ですが、私はポジティブとは結局考え方の一つであって、生まれ持った素質ではないと考えています。

たとえば、どんなリスクも恐れず、新しいことにチャレンジする人がいたとします。
ポジティブな観点から見れば、その人は「勇気がある」「行動力がある」と評されるのでしょう。
それで成果がついてくれば「先見の明がある」などともて囃されるかもしれません。

一方でネガティブな観点から見れば、その人は「無鉄砲」「計画性がない」などと評されるでしょう。
何かしら成果を出したところで「偶々だ」「運が良かった」というマイナスの評価さえ下されかねません。

この場合、どちらの見方が正解・不正解ということはありません。
私は物事を深く考える上では、どちらの見方も必要になると思います。
つまり、大切なのは一方的なポジティブ思考ではなく、状況に応じてポジティブ思考とネガティブ思考を切り替えられることなのです。

そのためには、語彙の豊富さ=多角的視点が必要になってきます。
一つの物事を複数の視点から考察できる「目」を養えば、自ずと二つの思考を両立できるようになります。

自分がネガティブ思考だからといって、それを無理してポジティブ思考に捻じ曲げようとする必要はありません。
組織において、ときに「それ本当に大丈夫? 危ないんじゃないの?」とストッパー役を担ってくれる人の存在は大切です。
全員が全員リスクを怖れない人たちの集まりだったら、経営がどうなるかは目に見えているでしょう。

読書や外部研修などの研さんを通して、さまざまな価値観に触れることで、一方的なネガティブ・ポジティブ思考から脱却しましょう。