今日は「クレームを言って成長しよう」というお話をします。

 私の知り合いの60過ぎの床屋さんから聞いた話です。彼は長年、ある駅前商店街のはずれで理髪店を営業しています。

 その隣の敷地は一時空き家になっていたのですが、ある日個人経営の工務店が開業したそうです。

彼は初めは喜んでいたそうです。と言うのも「夜うるさい飲み屋さんでもできるといやだなぁ」と思っていたところに、飲み屋でない店ができたからです。

 ところがその工務店のご主人がだんだんずうずうしくなって、店の前の道にトラックを停めっぱなしにしておくことが多くなりました。
 そして開業1年を過ぎるころには、店の前の道で大きな音をさせて電気のこぎりで作業をするようになりました。

 さすがにこれは床屋さんのお客さんにもうるさいので、迷惑です。

 そこで、やめてほしいという事を言おうか言うまいか悩んだそうですが、「このまま言わないでずっと我慢していては、お隣どおしなのに、素直な気持ちで接することができなくなる」と思って、言ったのだそうです。

 「すみませんけどねぇ、かくかくしかじかで・・・」とおだやかに彼が話はじめたところ、工務店のご主人は、話の途中でもうすでに「すみません」と謝りだしたのだそうです。

 案ずるより産むがやすし。結局工務店のご主人も根はいい人だったんでしょうね。その後、開業直後のようにマナーがよくなったそうです。

 この話の中で、床屋のご主人の言うには「ここで苦情を言うことで、自分もまた人間として成長できるんだ」とそう考えて、思い切って話をきりだしたのだということです。

 これを聞いて私は、この考えかたはいいなぁと思いました。
 私もなにか言いにくい事を人に言うべき時がきたなら、「これで自分は成長するんだ」と胸に言い聞かせて勇気を振り絞っていきたいと思います。