スピーチやプレゼンで人前に立った途端、頭の中が真っ白になった。
誰でも一度はそんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。

「そうは言っても自分は緊張しがちな性格だから……」と半ばあきらめている方もいるかもしれません。
しかし、原因を「緊張」の一言でひとくくりにしたままでは、あなたはいつまで経っても人前で話すときガチガチのままです。

まず、緊張というワードを検索してみましょう。
心理学において、それは「これから起きる物事に対して心が待ち受けている状態」を、そして生理学においては「筋肉の収縮運動」を指します。

文面だけ見ると、特にマイナスイメージは伝わってきません。
そう、緊張することはあなたにとって不利益をもたらすばかりではないのです。

緊張とは、言い換えるなら神経が研ぎ澄まされた状態です。
そう言われてもいまいちピンとこないという方は、お化け屋敷にいる自分をイメージしてみてください。
背後で普段なら気にも留めないような、微かな物音がしただけで、勢いよく振り向いてしまった経験はありませんか。
あれが緊張している状態です。
不安を感じているからこそ、身体が素早い反応=あなたにとってのベストパフォーマンスを発揮しようとしているのです。

「緊張を感じているのはこれまで頑張ってきた証拠」という激励のメッセージがよくありますが、科学的観点から見てもあれは正しいのです。
あなたの身体が、これまで培ってきたベストを発揮しようとしているのですから。
むしろ全く緊張していない方が「ちょっとマズいぞ」と思った方が良いくらいでしょう。

では、どうして人前で話そうとすると頭が真っ白になるのかというと、これは「人前で話すことに慣れていないから」という理由に尽きます。
つまり、人前でガチガチにならなくて済むもっとも効率的な練習方法は、「人前でひたすら話す」ということです。

「何を当たり前のことを……」と思ったそこのあなた、そういった人ほど「とりあえず内容さえ頭に入っていれば何とかなるだろ」と一人で練習をしていませんか。
人前で話す練習を軽んじてはいませんか。

スピーチやプレゼンのシーンで言いたいことを忘れてしまうのは、性格のせいというより単に場数を踏んでいないから。
そう考えると、緊張しがちな性格というのも案外悪くないとは思いませんか。

対人練習を積み重ね、ほどよい緊張を感じながら、本番に臨みましょう。