五千円札の絵柄になっている新渡戸稲造さんって何をした人でしょうか。あまり知らないですね。
大正9年設立の国際連盟の事務次長になった人で、外国に武士道を広く紹介した人でもあります。

新渡戸さんは武士道を、義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠義の七つの徳で説明しています。

「義」とは人として守るべき道。
「勇」とはその「義」を為すこと。すなわち何事にも動ぜず正しいことを行い通す精神です。
「仁」とは他社を思いやる心。
「礼」とは「仁」に根差した言葉や行動。決して表面上の礼儀ではありません。新渡戸さんは「仁」を、泣く人とともに泣き、喜ぶ人とともに喜ぶことだと言っています。「誠」とは真実を語り嘘をつかない事。従って自らの言葉を必ず実践することにつながります。
「名誉」とは人間の尊厳。人にとって大切なものは、知識や地位や富ではなく名誉です。日本人の恥の文化はここから生まれたと説明されています。
「忠義」とは忠誠心。武士なら主君に対するものですが、大きくは公(おおやけ)に殉ずることです。現代で判り易くいえば会社になるでしょうか。
しかし殉ずるといっても、無定見無節操に従うことではありません。会社が間違っていると判断した時には全力でそれを正す、それが真の忠義です。

「武士道というは死ぬ事と見つけたり」という一節や、切腹、一所懸命など死のイメージがまとわりつき、
戦争、軍国主義、右翼など、現代の私たちにはあまり良いものには感じられません。またどこか遠い所にあるもののようにも思えます。

でも新渡戸さんの武士道には、今の私たちに欠けている、そして一番大切にしなければならない心構えがあるように思いますが、いかがでしょう。