食中毒というと、最近増加しているアニサキスや死に至る可能性のあるふぐ毒など魚にまつわる食中毒が知られています。

魚による食中毒のうちで、暖かい地方で起こるシガテラ食中毒について紹介します。
この食中毒は、シガトキシンという毒素によって起こります。
シガトキシンは渦鞭毛藻(うずべんもうそう)という藻が作り出し、食物連鎖によって魚に蓄積します。

魚肉にも含まれるため、この毒素を持った魚を食べると食中毒を起こします。
この毒素は、熱にも強いため調理によってなくなることもありません。
とにかく、毒を持っていそうな種類の魚を食べないことです。

2016年に築地市場で、誤って毒素を持つ種類の魚を販売してしまい騒ぎになったことがありましたが、一般には毒素を含みそうな種類の魚は市場関係者によって取り除かれているので、市場に出ることはありません。

主な症状は、嘔吐、下痢、吐き気、腹痛、関節痛、筋肉痛、かゆみ、徐脈、低血圧などですが、特徴的な症状として、ドライアイスセンセーションと言われる温度感覚異常が起き、冷たいものに触れると痛みが発生します。

死亡例は稀で、普通は数日で回復しますが、重症になると数か月、1年以上も症状に苦しめられることもあります。

熱帯、亜熱帯のサンゴ礁に生息する魚に注意が必要で、毎年世界で2~6万人がこの食中毒にかかっています。

日本では、暖かい沖縄地方で発生していて、1988~2010年の間に70人の患者が報告されています。
また、同時期に宮崎、大阪、千葉でイシガキダイによって各1件報告されています。
サンゴ礁のない地域でもわずかな件数ですが、症例があります。

温暖化の影響で、この食中毒が沖縄から本州方面へと向かっているのかもしれません。
市場には、この食中毒を起こす魚の種類は出回っていませんが、釣り好きの人は注意が必要で、効果的な薬がないため一度発症し重症化してしますと厄介です。

今のところ、沖縄以外ではほとんど見られない食中毒ですが、地球温暖化に伴い注意が必要かもしれません。
釣り好きの方はご注意ください。