我が家に来て14年になる犬のポン太と毎日欠かさず朝晩散歩しています。鼻周りのヒゲが白くなり、歩くスピードも遅く体力の衰えを感じながらも食欲はあるポン太は、近頃寝てばかりですが、散歩は喜んで出かけます。
我が家に来た小さかった頃、落ち着きがなかったポン太は気が向いたときだけたまにしたお座りも5秒ほどしか持たず、すぐに立ち上がってしまいました。
あまり芸を教えなかったせいか「育て方を失敗したかな」とちょっと後悔するほど、ポン太はとても無邪気な犬です。

足が短く一般的に「頭がよい」と言われているウェルシュコーギーのポン太は、愛嬌があるとても可愛い顔ですが、噛み癖と食べ物への執着が強く、体は平均より大分大きいです。
引っ張る力がとても強かった小さい頃は、先に進もうとする力で持っている散歩用のリードが引っ張られ肩が関節痛になったことがありました。その後、腰につけた太めの作業員用ベルトにリードを繋ぎましたが、引っ張る力が弱くなってきた近頃は丁度よくなりました。

ポン太と気の合う明るい茶色の毛のぎんちゃんは、おそらくハスキー犬とコーギーが混ざった体が大きな犬です。
ポン太とよく似た顔のぎんちゃんの性格は、体が大きいわりに気が弱く甘えん坊だそうです。
飼い主さんによると、そんなぎんちゃんが、雨の日に泥汚れ防止のカッパを着て散歩に出かけるときの様子がとてもお茶目です。
玄関の前でカッパを広げた飼い主さんが、「ぎんちゃん、行こうか」と声をかけると、ぎんちゃんが小走りで居間から玄関まで来るそうです。しかし、カッパを見たぎんちゃんは居間に戻ってしまいますが、しばらくすると渋々また玄関に来るそうです。
本当は散歩に行きたいけどカッパを着るのが嫌なぎんちゃんは、居間戻ったあと、思い直して玄関に来るような行動を毎回繰り返しているそうです。
飼い主さんはそんなぎんちゃんに覆いかぶさり「ぎんちゃんは可愛いね、格好いいね」と子どもをあやすようになだめながら、やっとの思いでカッパを着せるそうです。

カッパを着てしまえば上機嫌になり走り出したぎんちゃんの気分が、一瞬で変わってしまう事態が起こります。
ぎんちゃんの家のすぐ後ろにある、土がむき出しになっている崖に防草用シートが敷かれています。防草用シートに落ちる大きな雨音が怖く震え出してしまうぎんちゃんは、崖を通行できません。
ぎんちゃんはビニール製のシートに高く響く雨音が苦手なようですが、もしうちのポン太に聞かせたとしても、きっと何の反応もしないでしょう。

台風の風と雨がどんなに強くても平気なのに、雷となると気弱な犬に変身するその情けない表情が、面白くて笑ってしまいます。
普段から家の中にいるぎんちゃんは雷の音に怯え、ゆっくりそっと歩いて飼い主さんの脇にピタッとつくときの垂れ下がった尻尾と、背を低くした姿がとても可愛くてたまらないそうです。いつまでも長生きしてほしいものです。