少子化が叫ばれて久しい世の中ですが、その理由のひとつに、子供一人に必要な学費や生活費の高騰が挙げられています。

ある保険会社の調査によると、一人の子供が社会に出るまでにかかる費用は、生活費と学費を合わせ、留年することもなくすべて公立学校を卒業するという前提で、高校卒業までの18年で約2000万円、大学卒業までは約3000万円かかるそうです。

当然のことながら、その投資の重みは単純な金額だけに留まるわけではありません。

私がこちらに立つまでの数十年間、家族と生活をともにし、時にはすれ違い、時には衝突することがありました。

また長い年月を経なければ、成功も失敗もわからないという、この世の中でも、実に長期的なスパンで判定されるものになっています。

配当に当たる、見返りがあるのかはわかりません。本人にその気があったとしても、親孝行したいときに親はなしという悲しい言葉もあります。

それでも私がここにいるということは、その投資がなされたということでもあります。

私たちはそれに見合う人物であるかを問われているわけですが、会社という場所で行われることも似たような性質を持っているのではないでしょうか。

新人社員が大きな成果を上げることは一般的に期待されておらず、長い目をもってその成長が待たれています。

少し昔の新入社員たちは、自らの仕事をこなすだけでなく、ひとつ前の世代のためにも働かなければなりません。

そこには親から子になされる投資に似たものが感じられます。

だからこそ、自らに与えられたものに見合うだけの成果を上げられるよう、日々精進していく所存です。