皆さんは、灌仏会という行事をご存知でしょうか。毎年4月8日に行われるこの行事は、仏教の開祖であるお釈迦様の誕生を祝うもので、一般的には「花まつり」という名称で親しまれています。お釈迦様は花畑で生まれたとされていることから、色とりどりの花で飾られた「花御堂」と呼ばれる小さなお堂にその像を安置し、甘茶をかけてその誕生を祝うのです。

普段は縁遠く感じているこうした宗教行事ですが、旅行などでは意外と観光地として神社仏閣に行く、という人は少なくないのではないでしょうか。しかし、実は灌仏会のような行事は意外と身近でも行われており、わざわざ遠出せずとも、その非日常感を気軽に味わうことができます。

私は、仕事で少し煮詰まっているときや、多忙による疲労を感じた時などにこそ、そういった「非日常」を感じることが大事なのではないかと考えています。向き合わなければならない現実からいったん離れ、頭を空っぽにする。いつもとは違う環境に身を置く。普段はしない活動をする。そういうちょっとした空白の時間を意識的につくることで、うまく気持ちの切り替えができ、その後集中して仕事に取り組めると感じているからです。

灌仏会ほど大きな行事に参加しなくとも、お花見の時期に花を見に行く、座禅や写経体験をしてみる、宗教美術を見学するだけでも、十分に“プチ旅行気分”を味わうことができると思います。神社仏閣以外でも何でも良いとは思いますが、本当は旅行に行きたいけど時間がない、という方には特におススメです。

忙しい日常の合間のひとときを、歴史と宗教の息吹を感じつつ、和やかな時間を過ごしてみるも良いのではないでしょうか。